四人の馬鹿が連続で馬鹿を書く、周回遅れのテキストサイト。与太話・日記・ネタ・その他なんでもありのwebテキスト集塵場。

お知らせ

2010-01-29 [国道(twitter)]

薔薇色の日々




下のほうで薔薇薔薇しい文が踊ってるとこ悪いけど、




会社を辞めました。







2010-01-29 [ストロング新大阪]

(裏)将棋棋士人気ランキング

「月下の棋士」で将棋のイメージを刷り込まれた身としては、プロ棋士界と薔薇ギャルゲ的要素との親和性は如何とも否定しがたいと考えております。対局中に股間の憤りを抑えかねて「僕を見ないで」「やっぱ見て」とギンギン状態で氷室を誘惑する佐伯八段。能篠センセはホンマ罪深いお人やで…。


というわけで、腐った視点での将棋棋士人気ランキングを集計してみた。

集計対象:BBSPINKの数字3桁の板の将棋スレPART4(1-500)まで(2009年8月-12月)
集計条件:棋士名が言及されたレス1回につき1ポイント
(1レスに複数回言及された場合も1ポイントとする)
(検索避けの隠語も可能な限り解読してカウントする)



9位:久保利明棋王 22ポイント
トップバッターは「さばきのアーティスト」こと棋王様の登場。
タイトルホルダーの中では最下位に甘んじたが、集計期間中に大舞台がなかったためやむなしか。
年明け早々から王将、棋王の2タイトル戦が並行するため今後の躍進が期待される。

9位:藤井猛九段 22ポイント
同率9位は我らがフージークゥダン フージークゥダン♪(ポゥ)踊る君を見てる~♪ (ポゥ)。
ネット上では羽生に匹敵する人気も、この分野では9位に甘んじた。単独で立ちすぎたキャラクターと孤独な研究家肌のイメージがカップリングにはマイナスとなったか。
とはいえ順位戦とタイトル戦の立会いのみの露出でこの順位はさすがの貫禄。

8位:佐藤康光九段 27ポイント
集計期間中に超絶不調であえいでいたみっくんがこの位置にランクイン。
大舞台の登場は無しも過去の萌えエピソードと生来の色気でコンスタントなポイントを獲得。
年明けからは因縁の棋王挑戦と、もう後のないがけっぷちの順位戦で一気に主役に躍り出る可能性も。

6位:深浦康市王位 36ポイント
ご存知「番勝負は恋愛」「対局中に羽生さんが眼鏡を外すと素顔が見えるのでドキッとする」のガチ深浦先生。
スレ内で「タイトル戦」の隠語を「大恋愛」に変えたほどのお人も、対羽生戦がない状況ではこの順位どまり。
羽生が控え室に観戦に来た日に限って対局が長引いて羽生に会えなかった、などのカワイソエピソードも。

6位:木村一基八段 36ポイント
「千駄ヶ谷の受け師」の名に恥じない、限りなく総受けに近い男。
敗戦後には毛髪を無残に毟られた泣き顔の木村AAが貼られる。(かわいい)
王位戦では深浦を3連勝で追い詰めるも「やっぱ羽生さんじゃなきゃヤダヤダ」と完膚なきまでの拒絶(4連敗)を喰らい、男の面目躍如はならなかった。

5位:森内俊之九段 41ポイント
このジャンルには不向きかと思われた前名人がこの高順位につける。
竜王挑決では深浦を「やだやだぁ!そんなにしたら穴熊破れちゃうよぉ…」と言わせんばかりの剛力で圧殺するも、竜王戦では冬将軍モードに入った魔太郎の若い精力に耐え切れず完封。以来お疲れモードに入っているがまだまだ名人大恋愛の目も残っている。

4位:渡辺明竜王 61ポイント
ベストテン内最年少の若き魔王様が4位にランクイン。
先述した森内フルボッコのみならず、四六時中発しているタニー好き好きオーラが羽生との三角関係を想起させて大躍進。
特にJT杯関連のタニーとのエピソードの数々は自身のみならずタニーの躍進にも貢献した。

3位:山崎隆之七段 71ポイント
イケメン枠筆頭の関西の王子様がTOP3に登場。
全身から発するネガティブ空気、お子様オーラと、関西棋界でのタニーとの親子関係が数々の妄想を掻き立てた。
20代の若さを以って挑んだ王座戦では王座無双モードの羽生から完膚なきまでのレイプを喰らう。
対局後、消耗しきった山崎に対して若さを吸い取ったかのごとくツヤツヤしている羽生が印象的であった。

2位:谷川浩司九段 107ポイント
将棋会で最もスーツの映える男、若々しさを解き放つ47歳、タニーが羽生を猛追して2位にランクイン。
前年度はA級陥落の危機まで追い詰められたタニーが今期は羽生との名人戦大恋愛の筆頭候補の大活躍。
全棋士中髄一の高貴属性で渡辺や多くの関西棋士を篭絡する。
また、羽生が唯一本気のラブ矢印を向ける存在として数多くの妄想を掻き立てた。
羽生との大恋愛が実現すればさらにポイントを伸ばす可能性も・・・

1位:羽生善治四冠 126ポイント
将棋の妖精、みんなのアイドルHubタンが貫禄のナンバーワンを獲得。
王座防衛以降は表舞台の露出は少なかったものの、全棋士の高嶺の花として、2位以下の全員とカップリング可能な汎用性に加えて単独でも妄想可能な圧倒的な存在感が他の追随を許さなかった。
今後のランキングも「誰が羽生を射止めるか」を主軸に推移していくだろう。

総評:
序盤は羽生、山崎の王座戦を中心に両者のポイントが伸びるも、中盤からのタニーの光速の伸びが圧巻であった。
特に萌え度の強いカップリングエピソードの数々はタニー自身のみならず渡辺、山崎のポイントまで引き上げていったが、羽生のポイントも同調して伸びていったため逆転までは至らなかった。
今後は大恋愛を控えた羽生、佐藤、久保の躍進が確実視されるが、名人挑戦次第では今回以上のタニー無双という結果もあり得るだろう。来月のA級一斉対決が今後の動向を占う指標となることは間違いない。


2009-10-21 [国道(twitter)]

そういえば

忘れてたけど、

bot作ったんだった。
今のところ東京FMだけだけど、そのうち追加する。


2009-10-16 [国道(twitter)]

ぎもん

今日やたらとGigazine経由でのアクセスがあったんだけど何があったの?


2009-09-29 [国道(twitter)]

cdtvbot(アビー君)

最近絶賛放置敢行中のこのサイトですが久しぶりの更新です。

いやぁ、今週から更新を再開しようと思うのだけど、何を書こうかね。
取り敢えず今日は、また懲りずにbotを作ったよ、という話。

こちら => アビー君

・CDTVの最新ランキングから、アビー君がランダムに曲紹介をしてくれます。
・ついでにYoutubeへのリンクもセットで。
・紹介の対象となる曲は50位まで。
・100位までにしたらとんでもない演歌ゾーンが出現しそうなので。
・上位の曲ほど出現確率が高い…はず。
・しかし3時間以内に重複した曲を紹介することを避けているので、あまり意味がないかも。
・Youtubeリンクの取得を失敗した曲は無視。
・たぶんAPIの使い方をミスってる。

こんな感じで、はっきりいって「カウントダウンチューブ」パク二番煎じになってるけど、気に入ったらフォローしてください。

(追記)

意味がないような気がしたので、出現確率は順位と関係なく一定としました。


2009-09-15 [国道(twitter)]

doutei090915.pdf

『童貞無宿』を編集してみた。
意外に時間が掛かるもんだな。

こちら(PDF)


2009-09-12 [国道(twitter)]

童貞無宿 -4

 五月晴(さつきばれ)という言葉を五月に使うことは本来正しくなく、それは五月雨(梅雨)の合間の晴れ間を表す言葉なので当然のことだが、最近は「ごがつばれ」という謎の読み方で五月に晴天が続く状態のことを指す用法があるらしい。「あるらしい」というのは、僕の周りでは全く聞いたことがないからだ。
 その言葉を初めて聞いたのは、ゴールデンウィークが開けたある朝、テレビを見ていた時だった。
「今日は一日中快晴、気持ちのよい『ごがつばれ』となるでしょう」
なにそれ。
こんな言葉、テレビで使うなよ。
そう思い、ネットで「五月晴」を調べたところ―なんと Wikipedia に載ってやがった。
なんというか、不覚。
そうして、よく晴れた「ごがつばれ」の朝、なんとなく薄曇ったような気持ちで外に出たのが五月の七日。

そして五月十七日、まだ晴れは続いている。
ここまで気持ちのよい晴れが続いてしまうと、「ごがつばれ」を許容してしまいそうな、そんな寛大な心になってくるのだった。


2009-09-11 [国道(twitter)]

童貞無宿 -3

 六月、雨の多い季節。
 この時期憂鬱になりやすいのは、決して雨が嫌いというわけではなく、雨で自転車に乗れないのが嫌だからだ。
 ―自転車。
 旅に出る直前に、自転車仲間の後輩に預けたロードレーサー。
 本当は自転車で旅に出てもよかったんだけど、なんとなく、ゆっくり歩くということが大切なような気がしたから。というより、北海道では冬に自転車ってのは厳しいと思って。なんせ旅の終わりを決めていないものだし、少なくとも一年は休学するはずなので、乗っていくだけ不便なのである―
 しかし不思議なことに、今年は憂鬱な気分とは無縁でいられた。雨が降り外出する気も起きない六月二十一日、それは何故だろうと自室で考えていた。少し前に起きた僕の内的事件により、心の持ち様は変わっているはずなのだが、それにしても欲求不満からくる感情というものは抑えられるものではないはずだからだ。なんでだろう…

 そしてぼうっと、寝転がり、本を読んでいた。
 ふと。
 地図が目に留まり。
 気がついたらすでに、北海道への旅を決意していた。


2009-09-10 [国道(twitter)]

童貞無宿 -2

 寝袋やら飯盒やらっていうのはどこに売っているのだろうか。
調べてみると普通のホームセンターにも売っているらしい。工具などを買いに来たことはあっても、そんなものまで売っているものなのか。幸い近所に大き目のホームセンターがあるので、とりあえず歩いて向かうことにした。七月十日、晴れ。もう少しで前期の試験期間が始まる―

 発想の転換、
 天地の逆転、
 パラダイム・シフト。

 そういったことは確かに起こったけど、しかしそれは何かの大事件に遭遇したとかいった訳ではない。
 むしろ。
 全く何もなかった。
 そういう風に捉えるのが、多分僕以外の人間から見れば適切で、つまりはその出来事が完全に僕の内的な事柄だからだ。精神的な出来事で、事件だった。事件だったが、多分僕以外の人がそれに気づいたのは、僕がその結果を受けて行動を起こした後でのことだろう。僕が「北海道で旅をする」と宣言したとき、初めてその事件は僕以外の人と共有されたのだ。

 とはいいつつも、世界が劇的に変わるような共有は起こりうるはずも無く、それは僕の「休学・旅立ち宣言」が有り体な「自分探し」と捉えられている以上、文句は言えないことだった。劇的に変わったのは僕自身の中だけ、いや、もしかしたら僕がそう思い込んでいるだけなのかも知れない。世界が劇的に変わるだなんて、夢か妄想か。それでもそんな僕を、すべては理解してもらえなかったにしろ、認めてくれたのは回りの人たちだ。両親は元々放任主義なのだけど、それでもこの旅を認めてくれたのは有難い。友人も同じだ。ただ、僕の説明する力が不足していた為、旅の理由すべてを伝えることは叶わなかった。彼らはそれでもなんとか理解しようとし、その結果の着地点が「自分探し」となった訳だ。いまどき不名誉にも「自分探しに北海道に行く」なんてダサいヤツになってしまっているのだけど。
それは彼らの気持ちなのだから。
僕は、有難く頂戴しておこう。

―ホームセンターに向かう道すがら、こんなことを考えていた。たった二十分の道中を、これまでに何度も考えたことを繰り返しながら歩く。この旅が、はっきりいって僕のただの我侭に過ぎない以上、こうして考えるのは必要なことだと思っている。


2009-09-09 [国道(twitter)]

童貞無宿 -1

 テンションが上がる。
 顔がニヤける。
 自然と浮かび上がる頬の筋肉は、少しやりすぎな感じはあるけど、それでも。

 今は大学二年生前期試験の終わりかけ。そんな時期にこれほどにまでに高揚しているのは、別に死ぬほど勉強が好きとかそんなのではない。そもそも大学二年生の前期というのはそれほど専門科目が多いわけでもなく、かといって教養科目も一年次にそれなりの単位数をそろえていれば、かなり少なくすることができる。運良く今期のテストは五つほどでよかったし、残りの授業のレポートはもう出したしで試験期間らしい試験期間を過ごしてはない。
この高揚感の原因は、明日の試験が終われば休学届けを出し、旅に出るからだ。
行き先は北海道。
期間は未定。

 だからって遠足前日の小学生みたいなテンションになっているのは、もちろんただ旅にでるという理由ばかりではない。
発想の転換、
天地の逆転、
パラダイム・シフト。
今回の旅は、そういった僕の心の中の事件の結果だからだ。


2009-09-08 [国道(twitter)]

童貞無宿 5

 前略

 お父さん、お母さん。
 僕の憧れの地、北海道に今到着しました。
しかしなんということでしょう。上を見ても灰色、空は見えません。
清冷な空気を求めて、静かな大自然を求めてこの地に来たのですが、全くそのようなものは見当たりません…

・・・・・・

 今、僕は太田の車の後部座席に座っている。上を見上げれば車の天井、空気は澱み、エンジンが変な音を立てているのでこの状況は考えれば当たり前なのだ。おまけに運転手は酒気帯び運転。乗り込む前に「酔っ払ってるんじゃ?」と聞いたが、太田曰く「酔ってないっすよ」。天地開闢以来、そう答えて本当に酔ってない人は果たしていたのだろうか?そうして運転席の後ろ(彼らなりに僕のことを客人として扱っているらしい)に押し込められ、車は北上。国道36号線を伝って、一路札幌へ。太田の車は、なんとなく黒っぽいワンボックスを想像してたんだけど、予想に反して白のセダンだった。太田曰く、ワンボックスって無駄にデカいでしょ?とのこと。これなら外見は普通だし、職質にも引っかからないだろうと安心していたのだが、しかしいざ発進してみると…なんかすごい音だ。マフラーでも破れてるのか、爆音という形容にピッタリの、怪しさ満点の乗用車が出来上がっていた。

 もうどうにでもなれ。
 僕は車の免許を持っていないし、実際のところどの程度の騒音が法的にアウトで、どの程度の酒気帯びがアウトなのか、正確なところはわからない。現在の時刻は午後四時。暗くなるまでには札幌に着くだろうから、捕まることもあるまい。

 もうどうにでもなれ。
 この言葉は非常に恐ろしく、千歳に着く頃には出発時の心配などすっかり忘れていた。途中運転手が黒部に変わったこともそれを助け、気が大きくなっていたのだろう。カーオーディオからは聞きなれないクラブ・ミュージックが流れていたが、それが非日常の雰囲気を助長し、僕も速度違反のことについては全くツッコミを入れることを忘れていた。助手席では太田が気を荒げ、黒部はアクセルを踏み込み、
 「もうすぐだぞー!」
 「よっしゃ行けー!!」
 「さーっぽーろしー!!看板見えたー!!」
 「あと何キロだー?」
 「ガハハハハハ」
 「近いもんだな」
 「おお、空港だ」
 「なんか戦闘機が飛んでるぞ!!」
 「ガハハハハハ!!」
僕はひたすら笑っていた。

千歳。
恵庭。
北広島。
そして札
「はい、前の車ー!!左寄って」
…警察。

静まり返る。
さっきまでのにぎやかな車中が、まるで嘘のように。
黒部も、太田も、まるで僕に気を使わせないようにしゃべろうとするんだけど、やっぱりね、少し無理しすぎたみたい。たかがスピード違反でここまで気持ちが萎える必要もないと思うんだけど、さっきまでのテンションの反動だろうか、気落ちする。二人は以前警察の世話になったことは何度もあるんだけど、しかしそれが嫌で「組」を抜けてきた身だ。僕にしてみても、これはどう考えても警察が出てくる流れだったことは明らかだった訳で、その上で速度違反にツッコミを入れなかった責任があるような気がする。
 「ふう、罰金、少し払うよ」
 「いいですよそんなこと。俺がアクセル踏んでたんですから」
 「そうですよ。俺たちでなんとかしますから」
 「でも一緒に乗ってるんだし。同乗者の責任ってヤツも僕にはあるから」
 「気にしないでください」
 「悪いのは俺とコイツ、高田さんは乗ってただけです」
 「乗ってたからこそ払うんだ」
 「いいですって」
 おかしい。
 なんでコイツらは僕に払わそうとしないんだ。学生だからか?だからって責任はあるはずだ。
 ここまで頑ななのは何故だろう?
 問い詰めてみると、
 「あのね、高田さん。実は…新崎さんから餞別もらってたんですよ。三人分ってことで。で、さっきの反則金でそれが全部すっかり飛んでいってしまって。」
 ああそうかい。なんで僕にそのことを言わなかったのかな…?
 「いや、ヘヘ。まあいいじゃないですか」
 そうかい。

 そして車中は沈黙したまま―まあ僕は札幌まで送ってもらった分で借りはあるんだし、実は気にしてないんだけど、また元のテンションで運転されても困るし、ということで札幌に着くまでこのままでいようと思って―札幌へたどり着く。国道36号線、終点はススキノだ。

 そこで僕は降りる。礼を言い、実は怒ってないということを伝えた。逆に怒られるんじゃないかと思っていたんだけど、どうやら彼らにも真意は伝わったらしく、逆に感謝されたようだ。感謝されても困るんだけど、どうやら二人ともすでに免許の点数はギリギリらしく、あそこでもう一回捕まっていたら免停になるところだったようだ。

 そして、僕は駅の方へ、彼らは街の中へ。
 ここが起点だ。しかし、まずは今日の寝床をどうするか、という問題があった。


2009-09-05 [国道(twitter)]

童貞無宿 4

 しかしこの異様に低いテンションをどうしよう。
こんな状態のまま北海道突入ってのはあまりに悲しく、出鼻を挫かれるって言葉はまさに今この状態のためにあるに違いないと、便器に貼り付いた状態のまま考えた。まあ二日酔いなのを後悔するよりも、朝9時なんかに目を覚ましてしまったことに対して反省すべきなんだろうけど…ううっ、生まれそう…考えるだけ無駄なんだろうな。ふう。
 しばらく便器と格闘した僕は、そのまま部屋に戻り、再び眠りにつこうとしたが、しかしまあ、こいつ等イビキうるさすぎ。これでは眠れないことが明らかで、しかし耳栓のような用意をあらかじめしてある訳もなく、何か音楽でもと考えたが、旅に出る前にiPodを処分してしまったので、つまりはあきらめざるを得ない状況だ。まあiPodを処分してしまったのは正しい判断のはずだし、それどころか携帯電話・ノートPC・ネットブックの類もまったく同様に処分してしまったんだけど、それは「旅の邪魔になる」という理由からだ。旅を始めるにあたって、実家の方には月に一回手紙を出すという条件を突きつけられてしまったが、それ以外には全くの自由でいたいからだった。

 まず「自由」であること。
 それが今回の旅を成功させる条件だと思っている。
恥ずかしながら、今時「自分探し」なんていう目的を立ててしまった以上、それは絶対条件だと思っている。携帯電話で常につながっている関係というのは、すでに当たり前で無くてはならない状態となっていると思うんだけど、それが「自分探し」にはマイナスに作用するのは明らかだ。いくら見知らぬ土地で何か新しい物を見たとしても、その次の瞬間に友達や両親から電話やメールがあったとしたら、それはただの「日常」なんだろう。ということで、今の僕はとても現代人とは思えないくらいの所在不明・連絡不達っぷりを達成している訳だ。

 うーん、でもなあ…まるでそれまでの人間関係をすべて捨て去るような感じがして、すこし気が引けてるのは事実だ。大学の友人にもたまには手紙をだそうか。どうせあの学生寮に送っとけばいいだろう。僕の方で返信をもらう手段が無いんだけど、片道だけでも道はあった方がいいかもしれない。少し弱気になってるかもしれないけど、まあいいだろう。ああ、でも眠くなってきたなあ…



「高田さんっ」「おい、兄ちゃん」
 うん…?ああ、僕は眠ってたのか。
「しかしよく寝てたなあ、うらやましいくらいだ。」
とおっさん。
「高田さん、おはようございます」
「ああ…黒部さん、おはよう」
「もう三時ですよ」
どうやらすでに船は入港直前、船内は少しにぎやかになっていた。
「そういや、昨日聞いてなかったんだけど、兄ちゃんは今日はどこに行くんだ」
「ええっと…札幌です」
別にこのまま道東の方に向かってもいいのだが、まずは起点として札幌に行こう、これは旅のはじめから決めていたことだ。
「そうなんですか。俺らも札幌に行こうと思ってて」
「えっ、旭川じゃあ…」
昨日そんなことを言っていたような気がする。
「どうせ急ぐ用事でもないし、まずは札幌に寄って行こうと」
おい、就職はどうした。
「うん、高田さん起きたんですか」
部屋に入って来た太田が、少し眠そうな顔で言う。
「高田さんも札幌に行くって。お前の車に乗ってもらおや」
「おう、それがええな。どうです、高田さん、そうしましょ」
「どうです」って聞いといて「そうしましょ」はないと思うんだけど、まあそうすることにした。
「だったら早く荷物をまとめて、下の車置き場から出るんで」
太田が僕に近づき、そう急かすように―あれ、少し酒臭いぞ?さっき「お前の」って黒部が言ってたから、運転するのは―
「じゃあ俺、ドライバーなんで下船の手続きしときますわ」
って太田。
お前が運転するのかよ。


「気をつけろよ」
新崎のおっさんはこのまま帯広の方に向かうらしく、知り合いの迎え車に乗るため、徒歩で船を下りていった。そして車に乗り込み、一路札幌へ(ただし運転手は酒気帯び)。さて、無事にたどり着けるのだろうか…


2009-09-04 [国道(twitter)]

童貞無宿 3

 うーん。なんだこの状況は。

 おっさんと若い二人が話しているを聞いたところ、二人も「引退したヤクザ」のようで、といってもおっさん曰く「下っ端のチンピラみたいなもの」ってことだけど、坊主頭の方(黒部というらしい)がこの前まで警察のお世話になっていたらしくシャバに出てきたのを機会に組を抜け、北海道の知り合いが紹介してくれた仕事に就くために旭川に向かうところのようだ。折角だから東京で遊んでから行こうと、わざわざ大洗からの出港と相成ったようで(舞鶴からでいいじゃんか)。それにしても―決して広くない船内浴場に元ヤクザが三人―こんな偶然を引き当てる確率を計算できる方がいたら、直ちに僕のところにご連絡を頂きたい。

 もう一人の金髪(太田という)が語ったところによると、―シノギ(っていうのか?)として二人でネットオークションで何かを売っていたところ、どういった経緯を経てかはわからないけど黒部の方が恐喝で捕まって(どうやら初犯ではなかったのが悪かったらしい)しばらくこってり絞られて出てきた。そしてその後、二人で話し合って組をやめることにした―という話だ。ちょっと怖かったので詳しくは聞いてないんだけど、組ってそんなに簡単にやめられるものなのだろうか。太田曰く「下っ端だから」という話なのだが、まあその世界にはその世界の常識みたいなものがあるのか、おっさんは「そうか」と普通に納得していた。

 風呂から上がり、酒を飲んで早く寝てしまおうとしていたところ、―まあこうなるだろうと予想はしていたんだけど―さっきの黒部と太田が荷物を持って僕たちの部屋に這入って来た。ふう…。

「いやあ、刑務所のメシはまだいいんですよね。不味かったのは拘置所です。まだ神拘はよかったんですけど…あっ、神戸拘置所のことです。大拘(大阪拘置所のことだと思う)はまずかったですわ。取調べがあったからかもしれないですけど」
「俺は関西のことはわからねえけど、そうなんだな。そういや京都のヤツが大阪のメシは不味いっていってたな。おい、太田はどうなんだ」
「いや、僕は少刑までしかないですね。姫路の…」
「コイツ、十八の時一回やってるから」
「そうか。姫路は再犯だったな」
「新崎さんはどうなんですか。色々経験されてはると思いますけど」
「色々って…よう。んん、まあ色々だな。回数でいえば一番多いのが東拘だよな。あそこはたまに大物が入るからよう、政治家とかどっかの社長とか…まあ、あんまり俺とは関係ねえけどな」

 …なんて会話だっ!

「高田さんはどうなんですか」
 黒部が言う。
「いやあ…」
「おい、こいつはガクセイなんだからよう」
「そうでした。失礼しました高田さん」
「いや、いいですよ」
窮した僕を救ってくれるように、おっさんが代わりに答えてくれた。黒部・太田は僕より少し年上らしいんだけど、新崎のおっさんのツレに見えたようで敬語で話しかけてくる。なんかやりにくいな…

 結局四人での酒盛りとなり、酒が切れたらおっさんが金を出してくれてビールを補給し、また飲んで…まあ不本意な形がらも「船で酒を飲んで寝とく」という目的は達成されそうだ。うん、飲もう。


飲み。
飲み続け。

また話し。


また、飲んで――


 そして、僕と少し違う 世界の話は  まだ まだ     続き、
 
 繰り 広げられ、
 うん、   ウップ    繰り
   広げ ら れ 、

「…空港に車で迎えに行ったとき…」
「それは面子がな…」

   
     ふわ ふわふわと

ああ     窓の  外が  明るく
「    すみません   いただきま   」

「 いやあ  そんなこと 」


明るい な   外

うん うむ  

   う


 あ           あ


・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

目が覚めたら九時、もちろん朝だ。

 くそう、めちゃくちゃ気持ち悪い。取り敢えず便所に行こう。三人は僕の後に寝てしまったようで、まだぐっすり。部屋の惨状を見るにかなりの量を飲んでしまったようだ。ううえっ、ヤバい。

 船に乗る前には、酒の酔いと船の酔いが―波動の位相が180°ズレるような形で―相殺されるようなことを考えていたが、
 ―甘いよ。甘すぎる。
まるで二日酔いのことを忘れていた。しかもこんなに早く目が覚めるなんて、まるで意味がないじゃないか。

 便所でマーライオン状になりながら、僕はそんな風に後悔をしていた。

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ちょっと書くことに慣れてきた。このままいければいいけど。


2009-09-03 [国道(twitter)]

童貞無宿 2

 船に乗る直前、大洗の町でふらふらしていた所為で危うく乗り遅れそうになったり、学割の取り方を間違っていたりで少し手間取ってしまったが、それでも出発だ。
 船室は一番安い雑魚寝なので、部屋割りは決まっていない。いくつかある同じグレードの部屋から勝手に選んで乗るようになっている。僕は階段を上がって上の階の部屋に決めた。船の入り口から遠いところの方が空いてそうだし、風呂も近い。ゲームコーナーが近いから少しうるさいかとも思ったが、しかし消灯時刻が決まっている以上心配いらないだろう。出発ギリギリで乗船手続きをした関係で、船内にはすでに寛いでいる感じの乗船客がちらほらと見えた。

 部屋に入ると、
 ―うわあ、いた。
 なんか怖そうだな、このおっさん。この人一人ってことはつまり一対一で寝ることになるわけで、まあ大人数いるよりはいいんだけど、それでも何だか気まずくなりそうだなあ。しかしここで部屋を出るのは失礼な気がするので、仕方なくこの部屋で一泊することにした。とりあえず布団代わりに備え付けのマットを確保し、風呂に行くことにした。風呂から上がったら持ち込んだ酒を飲んで到着まで寝てしまおう、そう考えタオルと着替えを持って部屋を出た。
 風呂には先客がいなくて、つまりこの浴場を独り占めできる幸運を手にした訳だが、体を洗っていると誰かが這入ってきた。気にせず体を流し浴槽につかると、まだ出港して間もないのでカーテンが閉められ(港から見えてしまうから)外の風景は見えないのだけど、それだけにぼんやりとこれからの旅について考えることが出来た。そのうちにもう一人が浴槽に入ってきて、よく見たらさっきのおっさんだった。
「おう、同じ部屋だったな」と妙に笑顔でおっさん。
「あ、はい」
「本当はコレを見せたくないから、誰もいないうちに入りたかったんだけどな」
…ん、コレ?
 ―ああ、本職の方でしたか。
ちらりと見えるおっさんの肩に、何やら絵のようなものを見てしまった。

 曰く ―自分はすでに引退したけど昔はヤクザで、北海道にいる昔の知り合いのところに行くためにこの船に乗っている。客がいる時間に風呂に入るのも気が引けるので最初に入ろうと思ったが僕が先に風呂に向かっってしまった。まあ同じ部屋だし、自分の素性を知られるのも仕方が無いと思いついて来た― とのことだった。
 いや、そんなことを僕は知りたくなかった、とも言えず
「そうなんですか。へえ」
 適当に相槌を打つ。
「こんな話聞きたくなかったか。ハハハ」
 考えが顔に出てしまったのだろうかと一瞬あせったが、まあ普通はそういうものだろう。だからこそおっさんは刺青を見せないようにしたのだし、そういった経験もかつて何度もあったのだろう。「引退した」という言葉が何を指すのか僕にはよく分からないが、それを信用するしかないのか。
 「兄ちゃんは何て名前なんだ」
 「はい、高田鉄平です」
 「俺は新崎だ。鉄平っていうのか、いい名前だな。学生かい。旅行か」
 「大学二年生で、とりあえず北海道を一周しようかと」
 「そうかい、いいことだな。」
 「でもなんでまた北海道に行くんだ」
 「いま夏休みなので時間もあるし、学生の間にしか出来ないと思って」―本当の理由なんか言えるか。

 生まれてから今まで彼女なし、もちろん童貞が自分探しで北海道に行くなんて。笑いものもいいところだ。僕は本当に恋をして童貞を捨てるまで東京に帰らないつもりで北海道に向かうのに、おっさんに話したら明日にでもススキノのソープに連れて行かれそうな雰囲気だし。さすがに興味がないといえば嘘になるけど、それでは僕の求める北海道ではなくなる。

 しかしおっさんはあの説明で納得したようだ。いかにもケツの青いガクセイが考えそうなことだ、とでも思ったのだろう。少し考えるような素振りを見せ、しかしすぐもとの笑顔に戻った。そうしてなんだかんだ話しているうちにドアが開き、僕と同年代ぐらいの男が二人連れで浴場に入ってきた。少し雰囲気はチャラチャラした感じだったけど。
 ああ、おっさん、別の客が入ってきちゃったよ…しかもおっさん、二人組みに背を向けるような格好だし…

 と次の瞬間、

 「失礼しますっ」

 えっ、どういうこと?
びっくりして二人連れの方を見ると、さっきまでとは違い真剣な表情になっていた。

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フェリーでヤクザと一緒になったのは実話です。


2009-09-02 [国道(twitter)]

童貞無宿 1

 運良く二年前期の試験を先週終えることができた僕はそのまま大学に半年の休学届けを出し、今日七月二十日、北海道に出発する。休学届けには親の署名が必要だったが、そのことを両親に話すと「適当にしといて」とのことだったので、同級生に頼み代理で署名をして貰った。我ながら両親の適当さには呆れんばかりだが、それよりも大学の対応が杜撰というかなんというか。まあ、そのお陰で無事に休学出来たから良しとしよう。後は親元に休学受理の書類が届く手筈になっていて、それほど大切なものでもないと思うけど一応失くさないように保管だけは頼んである。

 僕の大学は東京にあり、つまり僕は東京に住んでいるのだが、先週試験終了とともに部屋は引き払ってしまっているので、今住む家がない。今週一週間は友人の住む学生寮に居候をしていた。集団生活というのは慣れないものだけどまあ同じ大学の学生だし、何度か遊びに行ったことあるしそれほど問題はなかった。その寮にはとても学生には見えないような風貌のおっさんや年を取った猫が出入りしていたようだが、実はおおっぴらに居候するのはマズいらしく、一応隠れて居候していることになっていた。とは言っても大学にバレなければいいという話のようで、寮内ではなかなかの歓迎をして貰った。季節的にも試験明けなので、みんなでずっと酒を飲んでいただけなんだけど。

 すでに荷物もほとんど処分して、持ち物といえば大きなリュックサックひとつ分しかなかったので、考えようによれば僕の旅は始まっていたとも言える。しかし都内の、しかも見知った友人の寮なのでそんな雰囲気も気分もなく、周りも今日を旅立ちの日と認識していたようで、昨日の飲み会は普段より盛大に開いてもらった。お陰で今日乗るはずの列車も乗り遅れる寸前、なんとか間に合ったが、宿を貸してもらった礼もそこそこに出発することになってしまった。こいつらの飲み代はどこから出てるんだ、という疑問を居候三日目からずっと持っていたが、それも聞かず仕舞いとなり、そうこう考えているうちにバスは上野駅に着いた。

 別に上野から出発する必要などどこにもなく、しかし「北に向かうなら上野だな」というガンさん(学生にみえないおっさん)から毎晩のように聞かされ、半ば洗脳のように上野に向かった訳だ。十五時二十分、出発まであと十分ほどある。常磐線で水戸に向かい、そこから大洗を目指す。大洗からフェリーに乗れば、北海道は苫小牧だ。二時間半程度の電車旅になるがこれは鈍行に乗った場合で、特急を使えば一時間半程度で済む。これもガンさんの教えで、「若者は鈍行に乗れ」ということらしい。まあ長い旅だし、変に急ぐ必要もないので僕は鈍行に乗り込んだ。前日の飲みの疲れからか、風景を見る間もなく寝付いてしまい、気がつけば水戸駅に着いていた。ここから鹿島臨海鉄道で大洗まで行けば、さらば本州となる。

 水戸から大洗までの路線は無人駅が多く、中国地方出身の僕から見たら関東にもこんなローカル線があるんだと若干の感動を覚えたんだけど、後で考えたら関東でも東京近辺にしか行ったことがないことに気づいて、それだけでも一人旅を決意した意味があるってものだ。昔の本ではないけど「何でも見てやろう」という気持ちを新たに(といっても国内の旅なんだけど)し、しかし見えてくるのは鹿島アントラーズのポスターばかりで、少し気持ちが萎えかけたところで大洗についた。ここから歩いて三十分でフェリーターミナルだ。その道中でどこかのコンビニによって食料でも買っていかなければフェリー内の高い食事を口にすることになるのだが、そんなものは見つからない。うーん。少し考えた末、仕方が無いから酒屋で酒を買い、船内では酒を飲んで寝ておくことにした。どうせ船に酔うかもしれないし、先に酔っておくのも一考だろう。

 そうして僕は船に乗り込んだ。


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さて、主人公の名前も旅の目的も書かれていない第一回。これは書いてる本人からして不安になる書き出しなんだけど、書き忘れただけなので心配しないように。


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